教授からのメッセージ

心臓血管外科学分野の教授を拝命してから、はや3年半が経ちました。国立循環器病院研究センターやニュージーランド・グリーンレーン病院など、国内外のトップクラスの施設で数多くの手術に携わり、多くを学んで参りました。そして今、東京科学大学という素晴らしいチームの中で診療にあたれることを、心から嬉しく感謝しております。

当科は、日本の心臓血管外科の黎明期からその発展を支えてきた歴史ある教室です。弁膜症、虚血性心疾患、重症心不全、大動脈解離、先天性心疾患を得意とし、麻酔科・集中治療科とも力を合わせ、重い症状の患者さんや緊急の患者さんにも寄り添って対応してまいりました。おかげさまで症例数も着実に増えており、2026年7月からは成人の心臓移植も始まり、移植・人工心臓・ECMO・Impellaなど重症心不全診療体制が整いました。

循環器内科とのハートチームもとても良いチームワークで機能しており、弁膜症や狭心症、心筋梗塞に対して、体への負担が少ないロボット手術やカテーテル治療から、再手術や複雑な病気への高度な手術まで、安心していただける成績で患者さんをお迎えしています。

増えている大血管疾患についても、経験豊富な指導医・専門医が揃っており、大きな手術からカテーテル治療、その両方を組み合わせたハイブリッド手術まで、患者さんに合わせて柔軟に治療法をお選びいただけます。また、小児心臓外科のエキスパートである川畑講師を迎え、新生児から成人の先天性心疾患まで安定した手術成績をあげられるようになりました。

研究の面では自主性を大切にしながら、再生医療や人工心臓、ロボット手術などのtranslational researchに取り組んでいます。心臓血管外科にとって医工連携はとても大切で、東京工業大学との統合と国際卓越大学の認定は大きな追い風になると感じています。東京科学大学に来てくれる研修医や学生はみな優秀で将来性にあふれており、グローバルに活躍できる責任感の高い医師・医学者を大切に育てていきたいと思います。

心臓血管外科のメンバーは優秀でチームワークも良く、みな向上心にあふれています。こうした仲間たちと一緒に働けることを、とても嬉しく思っています。これからも学内外の皆様に支えていただきながら、日々の診療、研究、教育に丁寧に取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

東京科学大学 心臓血管外科学
教授  藤田 知之